【東京万求録】vol.4 BAHAMA KITCHEN《渋谷・原宿》

【東京万求録】とうきょう−ばんきゅうろく
何を求めて店を開くのか。
何を求めて店を訪れるのか。
あなたの、「未来の行きつけ」の記録。

カルチャーの集まる街・宇田川町の路地で南国をテーマに展開されているダイニングバー。オーナー自身の経験から食・呑・音・踊の4本柱を軸にしており、ストリートカルチャーの交差する場所となっている。YouTubeチャンネルでトークセッションやDJライブを配信したり、店内を利用してイベントを開催するなど飲食店という枠にとらわれず、カルチャーの普及のため幅広く活動している。

 ──最初に店名とオーナーさんの自身の自己紹介をお願いします。

大石 BAHAMA KITCHENというお店でオーナーをやっています大石と言います。よろしくお願いします。

 ──お店の紹介をお願いします。

大石 南国をキーワードにして、ラムを多めに置いたりとか、食べ物も南国をイメージしながら今までの経験で出会ってきたようなストリートフードを軸に用意しているお店ですね。ラムを多めに置いてるのは、一時期テキーラがすごい流行ったけど、俺のへそ曲がりもあったりで、テキーラも南国感あっていいんだけどカリブのラムもいいなと思って、飲むようになったのもきっかけのひとつかな。あとはレコードも1000枚くらい置いてたりします。
今まで自分が触れてきた、踊りと食とお酒と音楽の4本柱をベースにして、それを落とし込んでいるお店ですね。

看板メニューのバハマサンド

 ──お店を立ち上げた経緯を教えてください。

大石 結構長くなっちゃうけど(笑)ずっとダンスとかDJとかの仕事をしてきて、スケートもやったりして、いわゆるストリートカルチャーとか音楽のカルチャーに触れてきたし、すごく好きなんですよ。だから、そういうカルチャーが集まって、このお店がハブになったらいいなって思いがすごいあって、そういう場所をまず目に見える形で作りたかったっていうのが一番大きな理由だね。
あと、ダンサーの活動をしていく中で、深夜リハとか、夜踊ったりとか多いと思うんだけど。腹減った〜飯食いたいなった時に、夜帯だと居酒屋とかチャージがある飲み屋が多いじゃないですか。だから、そういう時にパッと入れて、良い音楽も聴けて、それこそさっき言ったようにカルチャーのハブになっている場所、夜遊びに行く前とかでも、レッスンが終わった後とかでも飯が食えて、そこに集まるいろんな奴らとの出会いや情報交換までが成立して広がっていく場所があったらいいなっていう思いで立ち上げました。

 ──場所をこの場所にした理由・こだわりはあったりしますか?

大石 やっぱり渋谷ってカルチャーが集まる街だから渋谷界隈にはしたいと思ってたんだけど、そんな簡単に物件も出て来ないし、実際にここ探すのも1年以上かかったんだよね。だからそんなに選んでられなかったっていうのが正直なところだね。だけど、たまたま縁があってここが空いて、ここの宇田川町ってヒップホップとかレコードの文化が当時は世界一って言われた場所だから、そういう意味では感慨深いと言うか、じゃあもうこのタイミングしかないなと思ってここにしちゃったって感じ。

 ──店名に込めた思いを教えてください。

大石 SODEEPのメンバーでニューヨークに行って、ジャズバーで遊んだ時に、昔はメンバーみんなドレッドだったから、向こうの黒人がメンバーの1人に「お前は日本人じゃねえバハマ人だ」みたいなことずっと言ってたのね。元々はここで働いてたんだけど、そいつがそこからバハマって呼ばれ始めたのがきっかけで。
色々あって、最終的にみんな南国好きってところからBAHAMA KITCHENっていう店名に着地しました。

 ──何年前にお店を始めましたか?

大石 作ったのは2018年かな。16年くらいから場所探して始めてはいたんだけどさ。今でこそコロナの影響で、結構空いちゃってるけど、なかなか渋谷って借りたくても借りれなかったからさ。やっと見つけて始められたのは2018年だね。
飲食のセオリーでいうと路面じゃなかったりとか色々理想と現実は違う部分もあっただけど、たまたま縁あって見つけた場所だし、昔、ここかこの下の階がレコード屋だったのもあって、そんなところも気に入ってこの場所で始めたって感じだね。

 ──次にオーナーさん自身が今まで触れてきたものを教えてください。

大石 触れてきたものは、色々あるけど、一番軸にあるのはやっぱりダンスだね。ダンスから始まって音楽に触れて、そこからDJ始めて。まあ音楽は元から好きで聴いてたけど。あとスケートとかもやってた。特にダンスとDJに関してはずっと続けてきて、仕事としてやってたね。
あとはアウトドアがすごい好きだね。マリンアクティビティとか好きだし、雪山とかも結構行くし、キャンプもすごい好きだし。フェスとかがあるとテント持ってって、陣地作ってDJやったりとかそういうこともよくやったかな。そういうのも込み込みでアウトドアとかそういうアクティビティは結構好きで触れてきてます。

 ──マリンアクティビティが好きなのも南国が好きな理由の一つですか?

大石 そうですね。昔からマリンアクティビティ結構好きだったね。俺地元が静岡で、やっぱ海が近くにある環境で育ったから海はずっと好きです。

 ──オーナーさん自身が生きている上で大切していることを教えてください。

大石 軸にしていることは、やっぱクリエティブでいたいなと思うから、イメージを大事にしています。それに尽きるかな。自分の頭の中にどれだけイメージできるか、パズルを組み立てられるか、そういうのを自分は大事にしています。

 ──それを生きていく上で具現化する感じですか?

大石 そうそう。なんかイメージがないとカタチってできないと思っていて。失敗することはいいと思うけど、イメージが明確なほうがより成功に近づくと思うから、イメージするということを大事にしている。結構ダンスとかもそうだと思うんだけど、頭の中で一旦答えを出すのが大事かな。で、頭の中で出した答えを体で表現する。けど、ただやっぱ実際それが全部出るかってまた別問題だから、そこで生まれるラグを練習で修正するみたいな。
イメージがカタチを作り、そのカタチがイメージを超えるんだよね。それが面白いところ、そこを目指すようにしています。イメージはあくまでイメージで、出来上がった時のものが元々イメージしたものより良いものに仕上げる気持ちでやってみて、結果的にそうなればベストだね。

 ──最後に今の若い世代に向けてのメッセージをお願いします。

大石 さっきも言ったけど、本当にイメージが大事だと思ってて、そのイメージを頭の中に作り上げるためには色々なことを体験するしかないと思う。体験しないとそもそもイメージも湧かないと思うからね。
だから、若い時は仕事はもちろんしなきゃいけないと思うけど、遊びもどちらも全力でやった方がいいかなって思います。俺もそんな意識してやってきたわけじゃないけど、今思えば必死にダンスもしてたし、今の若い子たちより絶対俺の方が踊ってる時間が長かったと思うし、とにかく全力でやった方がいいかなって思います。20代で体験していれば30代になった時にイメージが湧くと思うし、イメージができれば形になってくる。それはどこの世界でも同じだと思う。
逆にあんまり思いがなくて惰性で体験しちゃうと自分の中に残らないから結局それってイメージに繋がらないでしょ?だから仕事も遊びも全力でやって欲しいなっていうのはすごい思うかな。

 ──ありがとうございました。

BAHAMA KITCHENは、「仕事も遊びも全力でやって欲しい」「イメージを頭の中に作り上げるためには色々なことを体験するしかない」と語るオーナーの大石さん自身が若い頃から全力で体験してきたことを落とし込んだお店であり、様々なカルチャーが集まって交差する「カルチャーのハブ」となっている。
また、絶品のストリートフードを味わえるお店でありながら、飲食店という枠に囚われず幅広く活動している。美味しいご飯を食べに、美味しいお酒を飲みに、良い音楽を聴きに、そして新たな出会いを求めて、是非一度足を運んでみて欲しい。

平日 LUNCH 12:00 – 15:00 DINNER 17:00 – 21:00(酒類20:00まで) ​
土日、祝日 LUNCH 12:00 – 15:00 DINNER 17:00 – 21:00(酒類20:00まで)
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町11-2 宇田川柳光ビル4F ​(東急ハンズ渋谷店から徒歩1分)

取材 Nozomi Tanaka
構成 Ryo Mizuguchi
撮影 Shun Kawahara, Ryo Mizuguchi

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