【東京万求録】vol.3 chameleon wear house《渋谷・原宿》

【東京万求録】とうきょう−ばんきゅうろく
何を求めて店を開くのか。

何を求めて店を訪れるのか。
あなたの、「未来の行きつけ」の記録。

c「何でもありだけど何でもいい訳ではない」というコンセプトの元、used, vintage, select itemを販売しているセレクトショップ。80年代、90年代のアイテムを中心に展開しており有名ダンサーのCrazy Legsも訪れたこともあるなどストリートファッション好きから根強い人気を得ている。オーナーの白戸さんが店頭に立っていることが多く、気さくで親切な方で、知識も豊富な方なのでお店に行くだけで興味深い話を聞くことができる。

 ──店名と自己紹介をお願いします。

白戸 chameleon wear houseをやってます。僕は白戸と言います。是非よろしくお願い致します。

 ──どういったお店なのか教えてください。

白戸 ここはですね、まあ洋服を売っているのは誰が見てもわかると思うんですけど、いわゆる80年代とか90年代の僕が若かった時に売ってたものとそのまま同じものを売ろうというコンセプトで始めたお店ですね。当時は新品として販売していたものが今では全部古着として販売されています。

 ──名前の由来を教えてください。

白戸 カメレオンって色が同調してどんどん変わっていくんですね。僕はすごい頑固な人間なので、元々同調することができない人間だったんですよ。だけど、お店をやるんだったら同調しないといけないだろう、時代にちゃんとついていかないといけないだろうということで、chameleon wear houseって名前をしていますね。

 ──お店のこだわりを教えてください。

白戸 こだわりは、好きでやっていることをとことん追求すると言うか。もちろん営利目的はあるんですけど、いわゆるお金稼ぎのためだけじゃなくて、みんなに面白いと思ってもらえるような、リアルなものを売ってるお店を作っていこうと思っています。今はそうやって洋服を売っているお店がこういうところにはほとんどないので。
それと僕はもうそろそろ50歳なので、50歳にしかできないことをやってるっていうのも一つのコンセプトですね。

 ──ご自身が今まで触れてきたものについて教えてください。

白戸 僕が触れてきたものはなんだろ…HIPHOPが一番好きなんでしょみたいなことをいう人がいるんですが、僕の世代でダントツ人気だったのはヘヴィメタルです。今では考えられないかもしれないけど、僕も学生の頃は髪の毛を伸ばして素肌に革ジャンを着ていた人間なんですよ(笑)そんな格好でギターを弾いて絶叫していた時期もありましたね。そのあとにHIPHOPが始まって、その文化を見るようになって、今の僕があるって感じですね。

 ──ご自身が生きる上で大切にしていることを教えてください。

白戸 生きる上で大切にしていることは無理をしないってことですね。これはちゃんと表現するのは難しいんですが、なんでも飛び越えてやろうって思っている人がいっぱいいるのかも知れないんだけど、自分の身の丈以上のことは特別やらないっていうところが今一番大事なのかなと思っています。僕自身、今はこのお店のこの規模でできることをやっています。もちろん何か機があったときには一気にやろうって気はあるんですけどね。とにかくちゃんと準備をするってことが大事だと思いますね。

 ──*Crazy Legsさんとはどういう繋がりがあるんですか?

白戸 うちによく来てくれるお客さんの中に僕の10個下くらいのダンスがすごい上手なやつがいて、彼がRock Steady Crewの日本人で3人しかいない内の1人のメンバーなんですよ。彼は日本でもチームを作っていて、僕はそのチームのサポートをしているんです。色々なイベントの時に、例えばトップロックのバトルをやったときに、一番良かった人にうちの商品を景品としてプレゼントするみたいなことをやっています。そんなことをやっていたから他のRock Steady Crewのメンバーも何人かうちに来てくれたことあったりして関わりがあったんですよ。で、Legsが仕事で日本に来た時に、日本のメンバーがいろいろ連れて回っている中で面白い店があるんだよってうちを紹介してくれて連れてきてくれたんです。で、彼がまだ若い時、要するに80年代にRock Steady Crewが一瞬NIKEと契約してた時期があったから、うちのNIKEの商品を見て「これ俺が着てたやつだよ」、「俺があの時にあそこで撮影したやつがこれなんだよ」って話で盛り上がって、一緒に写真を撮ったりもしましたね。

*Crazy Legs…1977年にHIPHOP発祥の地ニューヨーク・ブロンクスで結成されたB-BoyのクルーRock Steady Crewを代表するB-Boy。

 ──接客の際に心掛けていることはありますか?

白戸 服についての情報や背景を知らないより知ってた方がいいと思って僕は色々と喋っちゃうんですよ。だけど、その情報いらないですって言われることもあります。でもそれは、僕自身のスタイルだからもうしょうがないですね。
カッコいいじゃんとしか言いようがないやつはそういう言い方をするし、みんなが好きそうなやつははい、みんなが好きそうですねって言い方をするし。

 ──最後に若い世代に向けてのメッセージをお願いします。

白戸 そうですね。これは僕が従業員になってくれてるアルバイトだったりとか、みんなに言ってることなんですけど、とにかく目的とか目標を持って全て動いてもらいたいです。僕は、目的がないのに良い結果なんか出るわけない、逆に「何のためにやってるのか」をしっかり考えた上で取り組めば絶対いい結果に導かれると思っていて、自分自身その考えのもと、何をするにも目的や目標を持って行動しています。なので、これから社会に出る人でも、学生でもみんな一緒だと思うんだけど、とにかく目標とか目的を持って、一個一個の行動をして欲しいなと思っています。

 ──ありがとうございました。

オーナーの白戸さんが「好きでやっていることをとことん追求」した結果、80年代・90年代の当時の雰囲気を感じられる、HIPHOP好き、古着好きにはたまらないお店となっている。若い世代に向けて「とにかく目的とか目標を持って全て動いてもらいたい」と語る、彼の温かい接客を受けに店頭に足を運んでみてはいかがだろうか。

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-22-13
千代田線、副都心線の明治神宮前(原宿)駅より徒歩5分
JR原宿駅より徒歩8分

取材 Nozomi Tanaka
構成 Ryo Mizuguchi
撮影 Shun Kawahara, Ryo Mizuguchi

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