インタビュー The Cabins
2018年、Masami(Gt/Vo)とseven(Gt)が高校時代に結成したバンドに、Vincent(Ba)、Hibiki(Dr)が加わり現体制に。2019年3月から新宿を中心に本格的にライブでの演奏活動を始めると、ライブハウスを家に見立てたセットに改変し再現芸術の源流をオーディエンスと共有する為の空間芸術的なコンセプチュアル・イベント「P.U.B. vol.2」の開催などをはじめとする、積極的な自主企画の開催に力を入れると共に、NEHANN、Waaterといった同世代のバンドとも親和しながら、音楽活動中。5月に初のフィジカル版となるEP『I Remember Everything』をリリースした。
英語詞で既存のジャンルには収まりきらない音楽を作り奏でる彼らに、バンド結成までの経緯から曲作りの信念、メンバー同士の関係性までを訊いた。




一番大切なものだけは共有してる
──The Cabinsはどのようなバンドですか?
Vincent どういうバンドなのか、、非常に難しいけどね。
seven 混沌だね。
Vincent カッコつけたねー(笑)なんか、同じサークルで組んだバンドでもないですし、同じ音楽の趣味で集まった人でもないんですよね。
元々masamiとsevenが組んでたバンドがあって、そこのベースとドラムがいなくなったからまず僕が入って、ドラムのhibikiが入ったんですけど。それまではやってる音楽もバラバラで、音楽性が近いわけでもなくてジャンルもぐちゃぐちゃなバンドだと思います。
──曲を聴いていても色んなところから影響を受けている印象で、様々な曲があって面白かったのですが、ルーツも違うんですか?
masami 全然違うと思う。ただ、違うと思うんですけど重なってる部分はあって、やっていくうちに重なってる部分に偏っていく。それはロックだったりサイケデリックな感じだったり、ちょっとパンクな感じだったり。やろうと思ってやってるというよりは、4人で合わせてると自然とそういった音作りというか、そういう曲の感じになる。
seven 最初からゴールを決めて曲を作るってことがあんまりなくて、4人で試行錯誤していくうちにThe Cabinsの色になっていくって感じ。

──そこには難しさってないですか?
seven 難しさしかないですよ(笑)
Vincent そう、本当に難しい。masamiがギターで弾き語りをして曲の元を作ってきて、それをスタジオにもって来て合わせるんですけど、同じ弾き語りからみんなが想像する完成形が結構バラバラな状態から入るんで、毎回合わないんですよ。このギターに対してこのベースは違うだろとか、ドラムとベースかみ合って無くない?とかいうことが多々あって。それぞれ自分の正解を持ってきてるつもりなので、「いやいや変える気はないぞ」みたいな(笑)
hibiki まぁ一発目合わせる時は結構楽しいけどね、個人的には。バラバラなんですけど、考えてきたのをスタジオで合わせる瞬間はすごい好きです。
──最初に合わせる時は各々の正解を出し合うんですね。
Vincent そうですね。そこからとりあえず間を縫ってく所を誰かが担当したりとか、乖離し過ぎてる場合は一旦ホワイトボードに書きながら話をしてすり合わせをしていく。合わない時はレコーディング1週間前まで結論がでなかったりとか。1週間どころか前日か。よくレコーディングしたよね(笑)
──作った側からして乖離は気にならないんですか?
masami 気になりますね。でも、それがうちの面白さだと思うから、イメージした形じゃないとか全然違うとか、もちろん言うんですけど。最初にイメージしたモノがあるからといって必ずしもそれが尊重されるべきとは限らない。なぜならバンドをやってるから。
そもそも好きな音楽というか、聴いて育った音楽がみんな異なっていて、バンドでやるってなるとそれが顕著に出て。でも、良い悪いは別としてそういうルーツの違う音楽が混ざった時にうちらしい曲の形になってるんじゃないかと思いますね。
──そもそもなぜこのメンバーでバンドを組んだんですか?
seven バンドって、幼馴染でもない限り大学で見つけたメンバーで組む事が多いのかなと思うんですけど、僕らはサークルとかで出会ったわけじゃない。感覚的なとこですよね。イケてるみたいな。こいつだったらいけんじゃね?みたいな感じで。
Vincent 僕はmasamiとsevenの大学の先輩で、サークルの繋がりとかは無かったんですけど。
seven 目立つからね。
Vincent たしかに(笑)しかも、イギリス人だと。うちUKっぽい曲やってるから丁度いいだろって、軽いノリで誘われて、僕も暇だったんでOKくらいだったんですよ。最初のこのバンドは今思えば90年代っぽくて。oasisとかRadioheadっぽく聞こえるような曲が僕にとっては聞いたことがないジャンルだったので、やってみるのも面白いかなと思ったんですよね。
──魅力を感じて集まってきたんですね。
hibiki 僕はSNSで知り合ったんですけど、ほとんど運じゃないかな。大学2年生の時すごくバンドがしたくて、そもそも実家の山梨からバンドがやりたいって理由でこっちの大学に通ってて。とにかくバンド活動を始めようと思ってSNSに投稿したら声をかけてもらった。
──音楽性も服装もバラバラですが、どんな仲なんですか?
Vincent 殺伐としてますね(笑)一緒に飲みに行ったりはしないです。全くではないけど。ルーツがちがっても今好きなバンドは同じだったりするので、同じイベントに一緒に行くかってことはありますけど。
seven クラブとかライブハウスとかね。ライブ前でも一緒に飲みには行かないね。
Vincent 話さないといけない内容がない限り行きたい奴だけで行くみたいなね。
──敢えてそうしているんですか?
Vincent 敢えてでもないですけどね。
seven それが心地よくなっちゃってる。
Vincent バイト先とか職場の友達で、仲良いやつはいても別に仕事終わりに一緒に飲みに行くかって言ったらそうでもないけど仲が悪いわけではない、みたいな。
masami けど仕事と違うのは、各々音楽が生活の中心で、音楽を共有してるっていう大前提はあるのかなあ。出かけて一緒に飲みに行くことがなくても、一番大切な所では繋がってるか。そこは仲が良いとか悪いとかとは全く別の話で、一番大切な所を共有してる。まあそれが原因でギスギスすることもあるんですけど。

──サウンドもそうですが、歌詞が全て英語なのも、いわゆるJ-POPではないところで勝負するというこだわりは皆さんが共通して持っているんですか?
masami 一番最初に感じたJ-POPに対する違和感みたいなのはずっと残ってて。詞が何語だからってことで音楽を聴くことはないですけど。逆にいうと考えたことが無かったかも知れないです、日本語でっていうのは。聴いてた音楽が英語だったから自然に英語で曲を作ってますね。
──敢えてではなく、自然と選択したのが英語だったんですね。
Vincent 僕はJ-POP全然詳しくないんですけど、好きだし完成された曲も沢山あると思います。もちろん中学生の時は同じように嫌悪感を抱いていたんですけど(笑)それが悪いという意味ではなくて、J-POPって商業ベースで見た時にすごく完成された文化だと思うんですよ。ただ、そのために削ぎ落さないといけない所はあって、そこを削ぎ落したくないっていう感覚はあるんだと思います。やっぱりある程度枠組みの中で上手くいく音楽を作るって事を楽しいと思わなかった。英詞に関してはmasamiに依存してるからってのはあるんですけど、曲の構成としてはそういう理由があると思います。
──それは皆さんも共通して思ってるんですか?
seven 道から外れるというか、定型から外れた部分を気持ち良いと思ってる節はあって、それはみんなそうだね。
Vincent それはあるね(笑)
seven 型にはまったものをやっても面白くないし、型にはまった事っていうのは長い音楽史の中でもう結論づいてるんですよ。The Cabinsとしてちょうどよく外れられる、その気持ち良いところを探してんのかなあ。
Vincent それはあるね。大学出てバンドやってる時点でだいぶ型にハマりたがらない性格だと思うんですよ。俺もフリーターだし、今。そういう枠組みにハメにいくんだったら、別にサラリーマンで良かったかなと。

やりたい音楽だけやれば良い訳じゃない
──活動を通して学んだ事はありますか?
Vincent 最初はやりたいことをやるのと売れることをやるのを別のことだと思ってたんですけど、必ずしもそうじゃないんだなって。あいつメジャーで魂売ったなってよく言うじゃないですか。J-POPで売れるっていうのはそういう事だとずっと思ってたんですよ。でも、ライブをよくするようになってからそれは違うんだなって。売れるっていう形だけをみると拝金主義的な雰囲気が出ちゃうんですけど、要はそれって周りの人たちを楽しませているっていうことであり、曲の価値を見出してもらえている状態って事じゃないですか。評価なんて関係なく自分が良いと思ったモノは良いでいいんですけど、それが周りにも認めてもらえたら尚良いよねって話で。そうなると自分の筋をちょっとだけ広げてみんなに認めてもらえるんだったら、自分の本筋から外れたことにはならないんだなと。うちとしての筋は通してるって曲でお客さんに楽しんでもらえるんだったら、それはそれでいいんだと思うようになりましたね。
masami その通りだね。

──やりたいことを突き詰めていくとお客さんが離れていくという感覚もあると思うのですが。
Vincent 極端になる必要はないんじゃないかなと思っています。売れてるバンドでもアルバムの7曲目とかシングルのB面とかクソ尖り散らしてたりしてるじゃないですか。それでいいのかなって。売れてみんなを楽しませることは1つの価値だし、母体が増えれば本当にやりたいことを分かってくれる人たちにも出会えるじゃないですか。だから、売れるためにやりたいことを辞める必要はないし、ちょっと広げた音楽をやることがやりたいことを辞めるということにはならないのかなって。ゼロヒャクで考えがちなんですけど、グラデーションになってるじゃんって。
seven 売れるっていう言葉に対して嫌悪感を抱きやすいのかもしれない。
hibiki 逆に俺なんかは、自分たちがやりたいことを突き詰め過ぎてお客さんがついてこれない状況とか、お客さんと距離が生まれてる状態ってのは一番カッコ悪いと思う。相手がいてこその表現活動だと思うから反応をみながらやることは大切だし、それをできないって言うのは甘えだと思う。
Vincent お客さんがいらないんだったらずっとスタジオでやってればいいんですよ。
hibiki 器用にやりたいよね。機転を利かせられるバンドになりたい。お互いに刺激し合えるバンドと一緒にイベントを組むと何故か良いパフォーマンスができると思ってます。個人的にもバンド全体でも。だから、そういう人たちと活動をしていくのってすごい大事だなと。
──環境ですかね。
hibiki そうですね。環境とか一緒にやる人たちをどう作っていくかがすごく大事だと思います。
Vincent バンドって意外と少年漫画みたいなノリになるんですよ。高校生くらいから恥ずかしくなってくるあのノリ。どうあがいてもミュージシャンはそういうノリから逃れられないし、「なんかいいね」って素直になれる瞬間、あるよね(笑)ちょっと恥ずかしくなってきちゃったけど(笑)
seven 確かに環境はめっちゃ大切だなと思いますね。まず大前提として東京で活動してていいのかっていう疑問も生まれてて。バンド始めた頃は全然意識してなかったけど、最近になってすごく感じるようになりました。今の東京だと音楽家に限らず表現活動をしにくいっていうのもあると思ってます。例えばストリートで表現ができなかったりとか、いろんな規制があったりとか。表現活動をする人へのリスペクト、生活の中でのアートのプライオリティがヨーロッパとかと比べるとあんまり良い状況ではない。

──COVID-19の影響でライブハウスが使えなくなったりもしていますもんね。
seven かなりひどい状況だと思いますね。うまくいけば違う国でもチャレンジしたいなと思ってます。
──masamiさんはいかがですか?
masami バンドはお金がかかるって事ですね。
Vincent こいつ、バンド組んだ時に月10万円稼げればいいって言ってたんですよ。将来的にですよ?
masami そこですよね。最終目標は音楽をやって生活していくってことで、余剰のお金を手にする必要はないかなって思うんですけど、それもすごい難しくて。バンドがインテリじゃないと難しくなってきて。よく考えて自分たちのポジションとか、何年後にどんくらいのレベルの生活ができるかって話を考えていかないと音楽で食っていくってのはすごい難しくて。でもそこをクリアしちゃえば個人的にはもういいかなと思ってて、個人的にはベーシックインカムをもらえたらもうそれでいいんです。誰からも理解されないような音楽を作り続けてもいいじゃんっていうような立場なんですけど、もうちょっとガリガリ突き詰めていく方向も同時にちゃんと忘れちゃいけないところとして、心の中で大切にしまって。

Vincent しまっちゃうんだ(笑)
masami キープしておこう(笑)
秘めた自信
──将来的にどのようなバンドになりたいか教えてください。
seven 今の4人で目標を共有するっていうのは結構難しいと思ってて。やっていけば形になるし、なんとかなるし、各々が自信をもってやってると思うんで、あんまり将来のことは考えてないです。
──バンドとして将来こんな感じになれたらいいよねっていう会話もないですか?
masami 売れたらいいよねって感じですね(笑)
seven めちゃくちゃ漠然としてると思いますね。
hibiki フェス出たいな、くらい。
masami 自分たちが気持ちよくやれることが一番大事かな。
Vincent このバンドを解散する気持ちもないけど、50年やるかって言われたらそれもなんとも思ってないんですよ。そういうあり方がバンドとして正しいのか、うまくいくのかはともかくとして、流動的にいたいなとは思いますね。目標をたてようとすると、あまり音楽的ではないビジネスライクな目標をたてちゃうんですよ。それは面白くないよなって思ってて。じゃあ刹那的に生きるのがかっこいいかって言ったらそんなことないと思うし、そこの中間をとりたいからこそ、あまりデカすぎる先の目標は置きたくないっていうのは一致してますね。

seven 自信あるんだと思うよ。
Vincent そう。たてなくても到達できるっていう自信がなんやかんやみんなある。
seven バンドの現状がめちゃめちゃ好調って訳でもないけど、この状況でみんながこんなに落ち着けてるっていうのは自信があるからだと思う。
──Culture University TOKYOは「イケてるとはなんだろう」という疑問をテーマとして掲げています。The Cabinsにとってイケてるとは?
seven 俺はその人が自信を持ってるかっていうのを見るかもしれないです。別にめっちゃ音楽かっこいいわけじゃないけど、自分に自信を持ってステージ立ってる人っていうのは何をやってもカッコよく見える。そういう人はどカッコよく見せようっていう気があるし、こっちもそれに応えようっていう気持ちになるから。マインドっていうか自信という部分を僕はすごく見ます。ていうか感じます。
Vincent 僕も概ね同じですね。肝が座ってる奴がかっこいいとおもいます。やっぱ、人前に立つって段階でまあなんか言われるわけですよ。地味だったら地味だなって言われるし派手だったらあの格好はちょっとって言われるし。けど、俺はこれをかっこいいと思ってるんだっていう、何言われても知らないぞっていう肝の座り方をしてれば、人間70億人いるんでダセェだろっていう人もいればかっこいいっていう人もいると思うんですよね。そこの気合があるかどうか、根性論みたいなんですけど。
masami 僕は完全に根性論。自分をどこまで苦しめられるか。それは絶対人に強要しちゃいけないとこだけど、やっぱり自分に極限まで負荷かけて作品を作ってる人はすごいかっこいいと思う。っていうのは、目に見える形で、血を吐いたとか、そういう分かりやすいのがあるとちょっとテンションが上がっちゃう。無理できる人というか、M気質なやつというか、そういうのは何かを作るのに向いてると思うし、そういう人が作った作品って好みじゃなくてもかっこいいし評価したいなって思いますね。
hibiki 負の感情が大きい人に魅力があるなって思う。底が見えない感じの人とか目が死んでる人とか(笑)そういう人に魅力を感じる。そういう人に対しては自分の中で想像が膨らんじゃうし、こっち側で勝手に解釈できるような人が魅力的ですね。

カルチャーに生かされる立場として
──最後に、The Cabinsにとってカルチャーとは?
masami 大前提として我々はカルチャーに生かされている立場なので、僕たちが新しいカルチャーを作って「みんなそれについてこい!」みたいな姿勢ではないんだけど。カルチャーに生かされている立場として、自分の身を捧げるようなアクションはしないといけないと思ってて。そのカルチャーの規模が広がるとかもうちょっと深くなるとか、そういうカルチャーの中で新しい風を起こせるような活動は、何かを作る人間だったらしていかないといけない。それは自分のためでも良いんだけど、最終的には自分を生かしてもらってる環境のためになる活動っていうのは非常に文化的なんじゃないかなって思いますね。
Vincent カルチャーっていうものは色々ありますけど、表層部分はとっても捉えやすいというか、切り取りやすいじゃないですか。だから、例えば年表とか作って、この年代にこれが流行りましたみたいなのは作りやすい。でも、カルチャーっていうのはそこだけ切り取れるものではなくて、連綿とした歴史の中で政治とか商業団体が関わってたり、もっと根底の民俗的なものが関わってたりする。あるいは1人の偶然の行動がトレンドを作るかもしれない。一個一個は小さい、もしくはあまりに大き過ぎて目に見えないものが、複雑に絡み合って一番分かりやすく出てるところをカルチャーとして捉えてるんだと思うんですよね。
例えば、シド・ヴィシャスがパンクのファッションのルーツを作りましたって言われるけど、裏にはVivienne Westwoodがいて、当時のイギリスの社会的・政治的な問題があって。それを彼らが気にしていたかは分からないけど、少なくとも表層として現れたのがシド・ヴィシャスだった。それを真似した奴らが現れたっていう話って、シド、ヴィヴィアン、社会情勢、若者くらいでしか捉えられないけど、本当はもっと奥で複雑に絡み合ってて。複雑すぎて人間の想像の範疇を超えるのにも関わらず、結果としてすごく分かりやすい形に落ち着くのが面白いと思っていて。その中での身の振り方、立ち振る舞いをどう取るかっていうのがもしかしたらバタフライ・エフェクトを起こすかもしれないっていうのが非常に面白いなと思います。
seven 多くのモノが関わってるからこそ、カルチャーっていうのは今っていう瞬間、現代だと思います。それが言葉なり服なり音楽なりに現れてるっていうだけであって。コロナでライブとか演劇とか映画とかが何にもできない時に、カルチャーが死んでくっていう感覚を初めて味わったんですよ。こうやって文化って消えていくんだろうなっていうのを実感して。社会活動が復帰して、各分野苦しみながらも文化的成長を今続けて来れてる状態になって、ようやく文化っていうものが守られてる気がしますね。
masami 僕がさっき言ったのに反対することになるかもしれないんですけど、カルチャーの中に生きていながら、でも絶対にアンチカルチャーのマインドっていうのは絶対に持っていかないといけないと思っていて。文化って表層的なところで評価されがちなんだけど、その奥の入り組んだものっていうのは、もはやそれを文化と呼んで良いのかって所があって。誰の目にも見えていないから。でもその萌芽には宗教的な連帯感というか、少ない人数で始まった結束みたいなのがあると思う。音楽とかジャンルとか何か文化をディぐるっていうのは、なるべく深いところにタッチしようとするというか、そこと自分の心をコネクトさせるような感覚すごい気持ち良いこと。でもそれが文化的なことかって言ったらクエスチョンマークがついて。だから原初体験っていうのは大前提として絶対あるんだよっていうのは意識して、生かされてるんだけど何に生かされてるのかっていう意識はしっかり持った上でやっていきたいなとは思います。
──ありがとうございました。
The Cabins 出演情報

11/20 URIAL presented by The Cabins
at 渋谷RUSH
p.u.b.rsv@gmail.com
予約方法:上記アドレスに氏名を記載したメールを送信。(1メールアドレスにつき、1名様まで。)
服装もルーツも性格もバラバラな4人という第一印象は変わらなかったが、インタビューを通して彼らを結びつける音楽と、バンドとしての音楽への自信が感じられた。この僅かだが確かな繋がりが、彼らの奏でるカテゴライズし難い音楽を生み出す要因の一つなのかもしれない。バンドとしての在り方を模索しながら音楽を作り演奏し続ける彼らの今後に注目していきたい。
取材 Taiki Tsujimoto
構成 Tsukasa Yorozuya
撮影 Shotaro Charlie Ohno