文化服装学院を卒業後、若くして自らのブランド “cota” を立ち上げたKota Kawai。そんな彼が11/5~11/8にかけて西麻布のGALLERY WATERにて、個展“ETHICAL CONSUMPTION CHAIR”を開催する。今回のインタビューでは、個展を開催した目的や作品に込めた想いを訊いた。
──今回の個展はどのような目的で開催したんですか?
Kota これからのアパレルやテキスタイルに注目がいく中、有り余った古着やリメイクなど、服を再利用して服で完結するやり方では環境問題の認知に繋がらず、自分は説得力に欠ける気がしています。服だけで完結できない程、重大な問題になり得るという事を広め、消費していくためには服以外の対象を作り、消費の視点を変え、
「人々の暮らしの根底は、私たち人間が作り上げている環境に左右されている」
といった誰もが理解すべき事実が、アートやSNSを通じて少しでも多くの人々に目に止まることを目的としています。
──どのような作品を展示するのでしょうか?
Kota 大量に廃棄され、乱雑に積み重ねられた服をイメージして椅子を積んでおり、服が服で完結する量を遥かに超え、古着が椅子にまで到達しているという危険性を視覚的に認識することができる、余った物で構成した椅子を展示します。
Kota Kawai Solo Exhibition “Ethical Consumption Chair”
2020年11月5日(木)-11月8日(日) 開廊時間 | 木・金・土・日 13:00-21:00 (最終日20:00まで)
GALLERY WATER, 2-7-5-4F, Nishiazabu, Minato-ku, Tokyo, Japan
*Kota Kawai のインタビュー記事はこちら
前回のインタビューで彼は椅子を「座って起きるアート」と語っていた。そんな椅子と自身の専門分野である服を融合し、環境問題への警鐘を鳴らす今回の個展。常に「変化」を求め、服という分野だけに収まらず、ファッション、アートを通して自身の信念、想いを伝えていく彼の活動から今後も目が離せない。
取材・構成 Nozomi Tanaka